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1.複合語の動詞と名詞の区別
複合語における名詞と動詞の区別も明らかにしておきたい。 ここでいう名詞とは、いわゆる名詞と連用形名詞と形容詞の語幹を指す。ここで問題となるのが連用形名詞である。動詞の連用形が動詞か名詞かを区別する必要がある。動詞連用形は、それと用言(動詞や形容詞や助動詞)をつなげる大切な役割をもっている。 「食べ」は「食べ過ぎる 食べにくい 食べている 食べた」のように、食べる動作を詳しく述べている。 「~過ぎる ~にくい ~ている ~た」等の用言は終止形である。 「入れ替える」「繰り返す」のように複合語の後項に動詞の終止形がきた時も、前項の動詞連用形は動詞である。 日本人が動詞であると認識する一つの要因は、助動詞がついても終止形で終わるという点にある。 ただし、「です・だ」は助動詞の終止形であるが、これは名詞にのみつく。 「食べ過ぎです」は連用形名詞であるが、「食べ過ぎました」は動詞である。 「遊び心」「捨て台詞ゼリフ」「育ち盛り」「思い通り」のように複合語の後項に名詞や動詞の連用形がきた時、前項の「遊び~」「捨て~」「育ち~」「思い~」は意味上名詞である。また、後項の動詞連用形も働きは名詞である。この場合文にすると「育ち盛りである」「思い通りになる」と助詞がくる。 「盛り」は動詞のようにみえるが、本来名詞である。「盛る」や「盛ります」とは言わない。 「通り」にはいろいろな意味があり、名詞と動詞で意味が異なる。 動詞は「通る」で、「店の前を人が通る」のように動作を表す。 名詞は「銀座通り」「並木通り」「裏通り」のように、道を表す。 「思い通り」「此の通り」「文字通り」「元通り」等は、「~と同じ状態」という意味の名詞である。 動詞の連用形が動詞か連用形名詞かはすぐ後ろにくる言葉で決まる。 上一段動詞の場合、「着る」「煮る」等連用形は「着」「煮」と漢字一時で表される。これが名詞か連用形名詞か動詞かを決定するのは前後にくる言葉による。 ①「上着 下着 晴れ着 普段着 古着 着物」 ②「着替ガえ 着心地 着倒れ 薄着」 ③「着替キカえる 着飾る」 ①の「着」は名詞、②の「着」は連用形名詞、③の「着」は動詞である。 特に、②と③のように同じ言葉が動詞と連用名詞形に分かれていることもある。 「着替ガえ」は今着ているものとは別の着物を指し、「着替カえる」は今着ている物とは別の物を着るという意味である。「着がえる」ともいうが、これは「着がえ」がそのまま動詞となったものである。「着がえをする」ともいう。 ①甘露煮 雑煮 佃煮 含め煮 味噌煮 ②煮魚 煮汁 煮豆 煮返し 煮切り 煮込み 煮付 煮干し ③煮返す 煮込む 煮詰める 煮含める これも、①②の「煮」は名詞と連用形名詞であり、③は動詞である。 従って、「動詞連用形+動詞連用形」は「名詞+名詞」と意味上同じである。 連濁では、いわゆる名詞と連用形名詞は意味上同じ名詞として扱われる。しかし後で述べるが、両者にも区別はある。連用形名詞はいつでも動詞になりうる。 日本人が複合語で、それを動詞と認識する条件は ①後項の動詞が終止形である。 ②複合語の後ろに助動詞等の活用のある語がついても必ず終止形で終わる。 名詞の場合はすぐ後ろに助詞か助動詞なら「です だ」がくる 2.動詞と名詞の複合語の働き。 和語の動詞は一つの単語に多くの意味が含まれることもある。 よく使われる「かける」という語は漢字で書けば「掛ける」「架ける」「懸ける」「賭ける」と四種類ある。それは、和語では「かける」という一つの言葉が漢語では四つの言葉として使い分けられているということである。 更に、他の意味も含めると「駆ける」「駈ける」「翔ける」・「欠ける」と実に多い。 しかし、「眼鏡をかける」「野山をかける」「月がかける」等と他の語と組み合わせて文になれば、「かける」の意味の相違を理解できる。 「掛ける」は「追い掛ける 詰め掛ける 話し掛ける 見掛ける」等複合語(53例)が多い。それは「掛ける」の意味の幅が広く、文脈によってそのどれであるかが決定されるからである。「~する」のように、他の言葉と結びついて初めて具体的な意味が分かる語もある。 「駆・駈・翔ける」「欠ける」はその意味の範囲が限られているので複合語はほとんどない。 このように動詞の複合語は、単独では広汎な意味しか表せない言葉をより細かく意味を限定するためにある。 名詞は「事物の名を表す語」であるから、その意味に曖昧さはない。 「笑顔ガオ 素顔 得意顔 とぼけ顔 似顔 寝顔 横顔 知らん顔カオ」等名詞にも多くの複合語がある。しかし、その複合語には動詞とは異なった働きがある。「顔」の複合語は、いろいろな顔の種類を並べるものである。前項は顔の説明である。
by iwaoka3
| 2009-11-15 20:18
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